・・・同じ夜のモスクワ放送は、ソヴェト同盟の第三十二周年革命記念の前夜祭で建設を語る演説と心を魅する音楽を送りだしました。その夜に、わたしたち日本の八千五百万の人口は、次の戦争に利用することができるといっている人のあることを知りました。 ・・・ 宮本百合子 「宋慶齢への手紙」
・・・ 今日婦人民主新聞は四周年を迎える。こんにちまでに編輯長は、松岡洋子、湯浅芳子、厚木たか子、水沢耶奈子とうつってきた。のりと鍋と刷毛とをもって、生れ出る婦人民主新聞のためにビラをはって歩いた初代の編輯長櫛田ふきののちに。 婦人民主新・・・ 宮本百合子 「その人の四年間」
・・・ 来る十一月七日革命第十五周年記念日こそ世界の全勤労階級のよろこびと新たな決意の日だ。ソヴェト同盟のプロレタリア・農民は第一次五ヵ年計画を達成し、社会主義社会建設への勝利と可能とを身をもって示した。ソヴェト同盟の全生産はヨーロッパ戦・・・ 宮本百合子 「ドン・バス炭坑区の「労働宮」」
・・・ 彼女にとっては継子である嗣子夫妻との間に理解を欠き、亡夫の一周年でも過ぎたら、どうにかして、彼等は全く絶縁した生活を講じなければならない状態に成って来たのです。 夕方、山を眺めて涼みながら、私共は随分種々のことを話し合いました。・・・ 宮本百合子 「ひしがれた女性と語る」
・・・ 一九三二年、ロシア革命第十五周年記念に、世界は一つの壮大な老勇士の前進を目撃した。六十四歳のゴーリキイは、その永い闘いと動揺の後、旧インテリゲンツィアという社会的集団とともに、階級から階級へ移行した。ソヴェトの建設、生活の現実をつらぬ・・・ 宮本百合子 「マクシム・ゴーリキイの人及び芸術」
来る二十一日から四日間にわたって日本ではじめての全国的な文化会議がもたれることになった。ポツダム宣言を受諾してから二周年、連合国憲章が出来てからも第二回の記念日を迎えた秋、私たちの日本でこういう文化的な会議がもたれることは・・・ 宮本百合子 「明瞭で誠実な情熱」
出典:青空文庫