唐紅/韓紅(からくれない)
の例文・使い方・用例・文例(2)
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・・・その姿が、毛氈の赤い色、毛布の青い色、風呂敷の黄色いの、寂しい媼さんの鼠色まで、フト判然と凄い星の下に、漆のような夜の中に、淡い彩して顕れると、商人連はワヤワヤと動き出して、牛鍋の唐紅も、飜然と揺ぎ、おでん屋の屋台もかッと気競が出て、白気濃・・・
泉鏡花
「露肆」
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・・・ しばらくするとまた唐紅の天道がのそりと上って来た。そうして黙って沈んでしまった。二つとまた勘定した。 自分はこう云う風に一つ二つと勘定して行くうちに、赤い日をいくつ見たか分らない。勘定しても、勘定しても、しつくせないほど赤い日が頭・・・
夏目漱石
「夢十夜」
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