・・・其那ことをし、故意に生活に強制した一点を作るより、互に理解しようと努力し、友情で団結して行く気に、どうしてなれないのかと、自分は、自分の心持より、寧ろ、母上とAとの心持を恐れ悲しんで歎いたのであった。 あの時、自分は、若しそうしなければ・・・ 宮本百合子 「傾く日」
・・・そこで婦人たちも、めきめき自身の階級としての力、団結の威力を学びとっている。手拭を姉さんかぶりにした若い農婦が、マンノーをとって争議に参加するばかりでない。女工さんの自主的なストライキが勇敢に闘われるばかりではない。今や、プロレタリアート・・・・ 宮本百合子 「国際無産婦人デーに際して」
・・・ 更に団結した力とハッキリした指導にしたがって、資本主義の社会施設を真にプロレタリアートの利益のために使えるものとしてゆくこと。 われわれの毎日の生活の中には闘うべきことが多くある。プロレタリアの母のための産院の問題などもこの一つで・・・ 宮本百合子 「「市の無料産院」と「身の上相談」」
・・・ふだんから、機会ある毎に楽しむ時にも男も女も集団的にかたまって、階級としての団結力の強化をはかってる。 ――然し、ソヴェトは建設期だろ。階級としての富農や成金に対して断然指導勢力を持ってるのはプロレタリアートじゃないか。 ――そうだ・・・ 宮本百合子 「正月とソヴェト勤労婦人」
・・・各職場の組合の団結の力で具体的に自分たちの生活を組みたてて行くこと、又そこで女性の勤労生活を保証することで、女性の生活問題も解決されることと思います。〔一九四七年六月〕 宮本百合子 「人生を愛しましょう」
・・・そして帝国主義戦争に絶対反対、ファッシズム絶対反対を叫ぶ世界の姉妹と団結し、最後の戦いをともに戦うプロレタリアの新な誓いと決意の日なのである。オーリャが読み終ると、赤い布で白髪をつつみ、腕組をしたままじっと聞いていた六十八歳のアガーシャ小母・・・ 宮本百合子 「ソヴェト同盟の三月八日」
・・・ と思い、互に団結して資本家地主にぶつかって来ないよう、陰険な仲間割れをさせておいたのです。 女も男と並んでソヴェト権力へ さて、余りの搾取に、ロシアのプロレタリアート・農民も、そろそろ目がさめて来た。地主、資・・・ 宮本百合子 「ソヴェト同盟の婦人と選挙」
・・・自然の可能性を人間の幸福に役立てようとする巨大な意志と計画とその実現であるソヴェト五ヵ年計画とその完成に向って捧げられているソヴェト大衆の団結した努力、意志は、大詰の舞台では表現されず花形舞踊手一人の手でふりまわすヴェールの幅だけに萎縮され・・・ 宮本百合子 「ソヴェトの芝居」
・・・戦争を欲するものの国際的連帯があるならば、その不幸を防ごうとするものの国際的な協力も当然生じて、第一次ヨーロッパ大戦は、はじめて、世界的に平和主義者の団結を与えた。フランスのロマン・ローランをはじめ多くの人類平和を守ろうとする人々はドイツの・・・ 宮本百合子 「それらの国々でも」
・・・ 一朝、野蛮人の襲撃に会えば、彼等は、只、彼等の団結によってのみその敵を防がなければならない。一都市の政治的、商業的問題を本国と取定める場合には、誰か、彼等の信任する一人を、あらゆる舌、あらゆる心の代表として選出しなければならない。共和・・・ 宮本百合子 「男女交際より家庭生活へ」
出典:青空文庫