おおしまざくら【大島桜】
ヤマザクラの変種。伊豆の大島に多く自生する。新葉とともに、白色または微紅色の香りのある5弁花をつけ、実は熟すと黒紫色。葉は塩漬けにし、桜餅 (さくらもち) に使う。
おおしまじょうん【大島如雲】
[1858〜1940]鋳金 (ちゅうきん) 家。江戸の生まれ。本名、勝次郎。東京美術学校教授。精緻な蝋型 (ろうがた) 技法で知られる。代表作に「濡獅子図額」など。
おおしまたかとう【大島高任】
[1826〜1901]幕末から明治初期の冶金 (やきん) 技術者。陸奥 (むつ) の人。安政4年(1857)釜石鉱山に洋式高炉を建設、日本近代製鉄業の基礎を築いた。
おおしまつむぎ【大島紬】
奄美 (あまみ) 大島から産出する、絣 (かすり) 織りの紬。手で紡いだ糸を、当地産のティーチキという植物の煮出し液と、泥の中の鉄塩とで茶色に染めて織る。
おおしまなぎさ【大島渚】
[1932〜2013]映画監督。岡山の生まれ。「愛と希望の街」で監督デビュー。「青春残酷物語」で注目を集めた。その後、「日本の夜と霧」「儀式」など前衛的・政治的作品を連作し、「愛のコリーダ」「戦場のメリークリスマス」などで国際的に高い評価を受ける。他に「愛の亡霊」「御法度 (ごはっと) 」など。
おおしまふうつう【大島風通】
風通織りで黒地に白茶の絣 (かすり) 模様を織り出した大島紬 (つむぎ) に似た絹と綿の混織物。
おおしまぶし【大島節】
民謡の一。明治初期、伊豆大島野増 (のまし) 村の茶もみの作業歌だったという。のち、各地の花柳界に紹介され、座敷歌となった。野増節。
おおしまゆみこ【大島弓子】
[1947〜 ]漫画家。栃木の生まれ。繊細な感受性、詩的な世界観で読者を魅了し、少女漫画の第一人者と称される。特に短編にすぐれ、文学作品にも匹敵すると高い評価を得る。代表作「綿の国星」「バナナブレッドのプディング」「金髪の草原」など。
おおしまりゅう【大島流】
江戸初期に、大島伴六吉綱 (ばんろくよしつな) が始めた槍術 (そうじゅつ) の一派。
おおしまりょうきち【大島亮吉】
[1899〜1928]登山家。東京の生まれ。大正11年(1922)北アルプス槍ヶ岳の冬期初登頂に成功。登山思想の確立に努めたが、昭和3年(1928)3月、前穂高岳北尾根で墜落死。著「山」「先蹤者」など。