天にも地にも掛け替え無い
この世において替わるべきものがない。最も大切なものにいう。
天にも昇る心地
非常にうれしい気持ちのたとえ。
天の与うるを取らざれば反って其の咎めを受く
《「史記」淮陰侯伝から》天が与えてくれるものを受け取らないと、かえって天罰を受ける。好機を無にすれば、かえって災いを招くということ。
天の与え
天が与えてくれたもの。天の賜 (たまもの) 。
天の網
1 「てんもう(天網)」に同じ。 2 「かすみ網」に同じ。「—を引きはへて、彼の鶴を手捕りにして」〈伽・鶴のさうし〉
天の濃漿
天から授かった美味な飲み物。甘露。ふつう、酒のことをいう。天のこんずい。「—とも言ふべきほどの酒をいだし」〈黄・栄花夢〉
天の時は地の利に如かず地の利は人の和に如かず
《「孟子」公孫丑から》天の与える好機も土地の有利な条件には及ばず、土地の有利な条件も民心の和合には及ばない。
天の作せる孼は猶違くべし自ら作せる孼は逭るべからず
《「書経」太甲から》天災は備えがあれば避けることもできるが、みずから招いた災いは逃れることができない。
天の配剤
善には善果、悪には天罰というように、天は物事を適切に配するということ。「ゆめゆめ美妙なる—に不足云うべからず」〈露伴・風流仏〉
天の美禄
《「漢書」食貨志から。天から賜る厚い俸禄 (ほうろく) の意》酒の異称。