山眠る
《「臥遊録」の「冬山惨淡として眠るが如し」から》冬の山の静まり返ったようすをいう。《季 冬》「硝子戸にはんけちかわき—・る/万太郎」
山粧う
《「臥遊録」の「秋山明浄にして粧うが如し」から》秋の山が紅葉によって色付くようすをいう。《季 秋》
山笑う
《「臥遊録」の「春山淡冶 (たんや) として笑うが如し」から》春の山の草木が一斉に若芽を吹いて、明るい感じになるようすをいう。《季 春》「故郷やどちらを見ても—・ふ/子規」
山を当てる
1 鉱物を埋蔵している山を掘りあてる。 2 万一の幸運をねらって行ったことが成功する。「相場で—・てる」
山を鋳海を煮る
《「史記」呉王濞伝から》山から鉱物を掘り出して金属を鋳造し、海水を煮て塩を得る。国中に多くの産物を得ることのたとえ。
山を掛ける
万が一の幸運をねらって物事をする。そうなるであろうと予想して準備する。山を張る。「試験問題に—・ける」
山をなす
うずたかくなる。たくさんたまる。山積する。「課題が—・している」
山を抜く
《「史記」項羽本紀の「力は山を抜き、気は世を蓋 (おお) う」から》山を抜き取るほど力が強大である。→抜山蓋世 (ばつざんがいせい)
山を張る
「山を掛ける」に同じ。「—・って打席に立つ」