いおりがた【庵形】
家の屋根の形をしたもの。紋所では両側に柱をそえる。
いおりかんばん【庵看板】
1 歌舞伎劇場前に掲げる看板。役者の名と家紋をかいた板の上部に屋根の形をつけたもの。最初は上方 (かみがた) からの下り役者や臨時出演の役者に、のちには上級役者から作者にまで用いた。→一枚看板 →名題看板 2 庵看板に名を出すことができる上級の役者。名題役者。
いおりてん【庵点】
《庵形をしているところから》箇条書きの文書の頭、和歌・連歌・謡物や、連署する姓名などの肩につける「〽」「」などの記号。検閲・確認などの印とした。また、文章中で歌謡を引用する場合にも使われる。
いおりもっこう【庵木瓜】
紋所の名。庵形の中に木瓜を描いたもの。工藤祐経 (くどうすけつね) の紋として有名。いおりにもっこう。