しのびだ【忍び田/陰び田】
⇒隠田 (おんでん)
しのびぢょうちん【忍び提灯】
1 貴人が夜忍んで外出するときに用いた替え紋付きの提灯。 2 「強盗 (がんどう) 提灯」に同じ。
しのびづま【忍び夫/忍び妻】
1 (忍び夫)人目を忍んで契った男。忍びの夫 (つま) 。「—帰らむ跡もしるからじ降らばなほ降れ東雲 (しののめ) の雪」〈頼政集〉 2 (忍び妻)人目を忍んで契った女。忍びの妻 (つま) 。「—待つにぞ似たる郭公かたらふ声はなれぬものゆゑ」〈千五百番歌合・五〉
しのびで【忍び手/短手】
《「しのびて」とも》音の出ないように打つ柏手 (かしわで) 。神式の葬祭で行う。
しのびどころ【忍び所】
1 隠れすむ所。人目を忍んで通う所。「いといたく色めき給ひて、通ひ給ふ—多く」〈源・紅梅〉 2 懐かしく思い起こされる所。「ここら年経給へる御すみかの、いかでか—なくはあらむ」〈源・真木柱〉
しのびなき【忍び泣き】
[名](スル)声を抑えて泣くこと。人に知られないように泣くこと。
しのびに【忍びに】
[副]ひそかに。こっそり。「人を—相知りて、逢ひがたくありければ」〈古今・恋四・詞書〉
しのびね【忍び音】
1 小声。また、ひそひそ声。「忽ち—にアッと叫びながら」〈二葉亭訳・あひゞき〉 2 忍び泣きの声。「—に泣く」 3 ホトトギスの、声をひそめるような鳴き声。陰暦4月ごろの初音。「時鳥 (ほととぎす) 早もきなきて、—もらす」〈佐佐木信綱・夏は来ぬ〉
しのびのお【忍びの緒】
1 兜 (かぶと) の緒の近世の称。 2 烏帽子 (えぼし) の中につけて落ちないように髪に結ぶひも。
しのびのじゅつ【忍びの術】
「忍術 (にんじゅつ) 」に同じ。