情けが仇
同情や思いやりからしたことが、かえって相手のためにならないこと。
情けに刃向かう刃なし
思いやりをもって接する人に対しては、だれも刃向かうことはできない。
情けは人の為ならず
人に親切にすれば、その相手のためになるだけでなく、やがてはよい報いとなって自分にもどってくる、ということ。誤って、親切にするのはその人のためにならないの意に用いることがある。 [補説]文化庁が発表した「国語に関する世論調査」で、「人に情けを掛けておくと、巡り巡って結局は自分のためになる」と、「人に情けを掛けて助けてやることは、結局はその人のためにならない」の、どちらの意味だと思うかを尋ねたところ、次のような結果が出た。 平成12年度調査平成22年度調査令和4年度調査人に情けを掛けておくと、巡り巡って結局は自分のためになる(本来の意味とされる)47.2パーセント45.8パーセント46.2パーセント人に情けを掛けて助けてやることは、結局はその人のためにならない(本来の意味ではない)48.7パーセント45.7パーセント47.7パーセント
情けを売る
1 色を売る。売春をする。 2 損得を考えて、人に情けをかけておく。
情けを掛ける
哀れみをかける。親切にいたわる。「不遇な友に—・ける」
情けを交わす
思いをかけ合う。愛し合う。「—・した仲」
情けを知る
1 人情のこまやかさを知る。「旅に出て—・る」 2 色恋の道に通じる。情事を経験する。「—・る年ごろ」
なさけがお【情け顔】
情けがありそうな顔つき。「夕霧が—、半太夫が美しさ」〈浮・諸艶大鑑・八〉
なさけごかし【情けごかし】
情けがあるかのように振る舞って、実は自分のためにすること。「親切な介抱は—にこの金を取らうたくみであったるか」〈伎・小袖曽我〉
なさけごころ【情け心】
思いやりがある心。