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・・・かつ高価を支払われて外国へ流出したものも沢山あるらしいから、追付けクルトやズッコのお仲間が日本人の余り知らない傑作の複製を挿図した椿岳画伝を出版して欧洲読画界を動揺する事がないとも限られない。「俺の画は死ねば値が出る」と傲語した椿岳は苔下に・・・
内田魯庵
「淡島椿岳」
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・・・そうしてそれらの挿図の説明はというとほとんど空っぽである。全く挿図のレビューである。そのうちの一つだけにして他は割愛して、その代りその一つをもう少し詳しく分かるように説明した方が本当の「物理」を教えるためには有効でありそうに思われる。それか・・・
寺田寅彦
「マーカス・ショーとレビュー式教育」