・・・各取引ごとに一パーセントとされているこの税も一年間の負担を通算すれば、各人四パーセントから五パーセントの支出となる。赤字家計は三千七百円ベースでは支えきれない。文化面で一冊の書籍は、これまでの定価になかった五パーセントの取引税を読者のポケッ・・・ 宮本百合子 「今日の日本の文化問題」
・・・の文化建設プランの中で、ソヴェト同盟は三十四億七千六百留を、全同盟の国庫負担四ヵ年義務教育実施のために支出している。 社会主義建設の技術家を 男から! 女から! 現在のソヴェト同盟の、どん・・・ 宮本百合子 「砂遊場からの同志」
・・・五ヵ年計画は、勤労者の住居増築のために七十四億九百万ルーブリという金を支出している。住宅の差配は役人ではない。住んでる連中から選出の委員制度だ。 うまい食事を ――やすくて、美味いプロレタリアの食事を―― ・・・ 宮本百合子 「ソヴェト労働者の解放された生活」
・・・ ミーチャの母さんは、労働婦人は、産前産後四ヵ月の給料つき休暇の貰えること、赤坊の仕度金と九ヵ月の特別哺育費が国庫から支出されること、産院が無料であることなどを、その簡単な言葉の中で、タマーラに思い出させたのだ。 タマーラは何とも云・・・ 宮本百合子 「楽しいソヴェトの子供」
・・・ソヴェト一九四七年度国家予算の総支出は三六一二億ルーブルで、そのうち軍事費は一八パーセントの六八五億ルーブルであった。これを一九四六年度に軍事費が国家予算総支出に対して四二パーセントに当っていたのに比べると、比率において半分より減っている。・・・ 宮本百合子 「平和への荷役」
・・・五ヵ年計画で、ソヴェト同盟はプロレタリアートの文化建設費中保健のために三億八百万留の支出を決めていることは自分も知っている。 これを、資本主義経済の行きづまりで、予算削減。削減。小学校教師の月給さえ満足には払えなくなって来ている日本の有・・・ 宮本百合子 「モスクワ日記から」
・・・たしかにイギリス人は公共慈善事業への応分の寄附は、犬一匹飼えば七シリング六ペンスの税を払わなければならないと同様定期支出の一部と認める伝統をもって来た。しかし本来の性質上その英国に於てさえ慈善心の発動にはいかに技巧的な絶間ない刺戟が必要かと・・・ 宮本百合子 「ロンドン一九二九年」
・・・理由は多額となった支出をまかなってゆくためであるとされている。 逓信従業員たち、国鉄の働く人々の生活の実体は、何たる悲劇的めいたものとなるだろう。勤めている男女の従業員は、幾らかの割増しのついた給料を家へもちかえるとしても彼が、知人の安・・・ 宮本百合子 「私たちの建設」
出典:青空文庫