時に遇えば鼠も虎となる
時運に恵まれると、つまらない者でも権勢を振るうようになる。
時に当たる
1 その時にさしあたる。その時にのぞむ。「近衛院に位を奪はれたりしかば…—・って恥辱を抱く」〈保元・上〉 2 ふさわしい時期になる。「その上今の相国は、—・る職に達し、世に聞こえたる才幹なり」〈太平記・二七〉
時に従う
世のなりゆきに従う。時勢に従う。
時に付く
その時の権勢にまかせる。「—・けたるをこそ、世人も許すめれ」〈源・竹河〉
時に取りて
場合によって。「人、木石にあらねば、—物に感ずる事なきにあらず」〈徒然・四一〉
時に臨む
その時になる。その時にさしあたる。「—・んでは、陣頭に立って戦う」
時に因る
その時のなりゆきや状況に応ずる。「どう対応するかは—・る」
時の代官、日の奉行
世の中をうまく渡っていくには、その時々の権勢ある者に従っているのがよいということのたとえ。
時の花をかざす
時節の花を挿頭 (かざし) にすることから、時勢にあって繁栄する。
時の用には鼻をも削ぐ
急を要する大事な場合には鼻を切り落とすような手段でもとったほうがよい。危急の際には手段を選ばぬことのたとえ。時の用には鼻を欠け。