・・・彼は檳榔子を少し持って来ました。スバーが、それを噛めるようにしてやる そうやって長いこと坐り、釣の有様を見ている時、彼女は、どんなにか、プラタプの素晴らしい手伝い、真個の助けとなって、自分が此世に只厄介な荷物ではないことを証拠だてたく思・・・ 著:タゴールラビンドラナート 訳:宮本百合子 「唖娘スバー」
・・・近頃檳榔子の炭を使って極寒まで冷した空気を吸わせ真空を作る事も発明された。また炭は溶液の中にある有機性の色素を吸収する性質がある、殊に獣炭あるいは骨炭がこれに適しているので砂糖の色を抜く事などに使われる。コークスは石炭を蒸焼にした炭だ、火力・・・ 寺田寅彦 「歳時記新註」
出典:青空文庫