・・・文部、法務、特審関係、どこを見てもその指導的地位にいるものは、大学の第何期生かであり先輩である。過去の大学に、もしアカデミアの精神が伝統するというならば、これらの人々が現在、大学とその教授、学生――即ちわたしたち人民に向って示す精神のどこに・・・ 宮本百合子 「新しいアカデミアを」
・・・ト地下組織は、もと上海特務機関中尉である大島軍司という人物を中心にして、千葉県知事、市長、成田山の僧正、千葉市警察署長、その他各地の警察署長とれんらくして、大島は警察パス、外務省パスを所持して、現在は法務庁に籍を持っているそうです。共産党員・・・ 宮本百合子 「新しい抵抗について」
・・・ 参議院の法務委員会と裁判所との間に、浦和充子の事件について、見解の相異があり、法務委員会の権限について論議されている。こういう問題も、わたしたちは、人民の基本的人権の擁護とブルジョア的な法律適用による裁判が果して公正なものであるかどう・・・ 宮本百合子 「「委員会」のうつりかわり」
出典:青空文庫