獅子身中の虫
《獅子の体内に寄生して、ついには獅子を死に至らせる虫の意》 1 仏徒でありながら、仏法に害をなす者。 2 組織などの内部にいながら害をなす者や、恩をあだで返す者。 [補説]「獅子心中の虫」と書くのは誤り。
獅子に鰭
強いものが有利な条件を得て、ますます強くなることのたとえ。鬼に金棒 (かなぼう) 。
獅子に牡丹
堂々たる獅子の姿に、華麗な牡丹の花を配した図柄。取り合わせのよいもののたとえ。
獅子の子落とし
《獅子は、子を生むとその子を深い谷に投げ落とし、よじ登って来た強い子だけを育てるという言い伝えから》自分の子に苦難の道を歩ませ、その器量を試すことのたとえ。
獅子の歯噛み
獅子が恐ろしい形相で怒ること。ひどく怒ることのたとえ。
獅子の分け前
《「イソップ物語」から》強者が、弱者を働かせて得た利益を独占すること。
ししおう【獅子王】
百獣の王である獅子をたたえていう語。また、獅子のように勇ましい王・勇者。 名剣の名。鳥羽天皇から二条天皇に伝えられ、さらに鵺 (ぬえ) 退治の功を賞して源頼政に賜ったもの。豊後 (ぶんご) 定秀または高平の作と伝えられる。
ししおざる【獅子尾猿】
オナガザル科の哺乳類。ニホンザルに近縁。全身黒色で顔の周囲に灰色のたてがみ状の長毛があり、尾の先端に房毛がある。インドの森林にすむ。
ししおどり【獅子踊(り)】
関東地方を中心に分布する獅子舞。獅子頭 (ししがしら) をかぶり、胸に太鼓をつけ、一人が雌獅子、二人が雄獅子に扮する。花笠をかぶった四人が、四隅で簓 (ささら) を摺 (す) ることが多い。
ししかぐら【獅子神楽】
神楽の分類の一。獅子頭を御神体とし、それを舞わすことを儀式の中心とする神楽。太 (だい) 神楽・山伏神楽など。