[形動][文][ナリ]
  1. 一まとまりになっているものの一つ一つの要素が微小なさま。

    1. ㋐霧などの密度の濃いさま。

      「夜は―な霧が市街を包む」〈宮本伸子

    2. ㋑色の濃いさま。

      「緑色―なシャンゼリゼの森の上に」〈横光旅愁

    3. ㋒地肌が美しいさま。「きめの―な肌」

  1. すみずみまで行き届いているさま。

    1. ㋐情が厚いさま。心がこもっているさま。「―な愛情」「―な心配り」

    2. ㋑くわしいさま。緻密なさま。

      「留守中の有体を―に話したのである」〈紅葉多情多恨

  1. 洗練された味わいがある。微妙な趣がある。

    1. 「春雨の音に東都の春の―なるを忍ぶとき」〈倉田愛と認識との出発

  1. 細かくて雑多なさま。

    1. 「―なる御調度は、いとしも調 (ととの) へ給はぬを」〈・初音〉

  1. 配慮が細部にわたっていてすぐれているさま。精巧なさま。

    1. 「まだ―なるにはあらねども、住みつかば、さてもありぬべし」〈・松風〉

[派生]こまやかさ[名]

出典:青空文庫