・・・それは純粋に専門的な技術家のみの結社であるが、技術は社会的・政治的問題と関連することなしには、その技術の任務と成果とをとげることができないと宣言しているのである。 かような事情である故、職能の習得のための読書もまた一般人生哲学的な課題の・・・ 倉田百三 「学生と読書」
・・・清水は、「日本共産党は非合法の秘密結社でアリマシテ云々」と他の誰かの調書にあるとおり、口授を承認させようとするのである。又、「働く婦人」が共産党の宣伝の道具であるというデマゴギーをも押しつけようとした。清水は綴じあわせたケイ紙を見せ、「・・・ 宮本百合子 「刻々」
・・・ 今芸術座が上演しているし、本も随分贅沢な出版だったが―― 若いパプツチキの作家で、彼の小説の「感情の結社」がワフタンゴフ劇場に上演され、小説も劇も評判された。 ――ああ、見ましたか? あなたも。 監督は笑った。 ――何色だ・・・ 宮本百合子 「子供・子供・子供のモスクワ」
・・・ 明治十三年に神田の区会に婦人傍聴者が現れたということが神崎清氏の婦人年鑑にあって、それから明治二十三年集会結社法で婦人の政談傍聴禁止がしかれるまで、成田梅子、村上半子、景山英子らの活溌な動きがあったのだが、岸田俊子にしろ当時の自由党員・・・ 宮本百合子 「女性の歴史の七十四年」
・・・岡山には女子親睦会という政治結社が出来てあったし、仙台には女子自由党というのが組織されていた。その指導者は成田梅子という人であった。 これと略同じ時代、一方に婦人の政治活動が盛んであったと共に、女子教育もアメリカの宣教師たちの指導によっ・・・ 宮本百合子 「私たちの建設」
出典:青空文庫