やまとしざ【大和四座】
大和猿楽の諸座のうち、円満井 (えんまんい) ・坂戸 (さかど) ・外山 (とび) ・結崎 (ゆうざき) の四座。のちに、それぞれ金春 (こんぱる) ・金剛・宝生・観世の各座となった。猿楽四座 (よざ) 。
やまとしじみ【大和小灰蝶/大和蜆】
1 (大和小灰蝶)シジミチョウ科のチョウ。本州以南に普通にみられ、翅 (はね) の開張27ミリくらい。翅の表面は雄が青紫色、雌は暗褐色、裏面はともに褐色を帯びた銀白色で黒点列がある。幼虫の食草はカタバミ。 2 (大和蜆)シジミ科の二枚貝。日本各地に産し、宍道 (しんじ) 湖や利根川河口で漁獲量が特に多い。
やまとじだい【大和時代】
日本史の時代区分の一。大和政権が支配していた律令国家成立以前の時代。大和朝。
やまとしま【大和島】
大和国。また、大和を中心とする地域。多く海からみていう。大和島根。「天離 (ざか) る鄙 (ひな) の長道 (ながち) ゆ恋ひ来れば明石の門 (と) より—見ゆ」〈万・二五五〉
やまとしまね【大和島根】
日本国。「いざ子ども狂業 (たはわざ) なせそ天地 (あめつち) の堅めし国そ—は」〈万・四四八七〉 「大和島」に同じ。「名ぐはしき印南 (いなみ) の海の沖つ波千重に隠りぬ—は」〈万・三〇三〉
やまとせいけん【大和政権】
大和および河内 (かわち) を中心とする諸豪族の連合政権。大王 (おおきみ) とよばれる首長を盟主に、畿内地方から4世紀中ごろには西日本を統一し、4世紀末には朝鮮に進出。種々の技術を持つ渡来人を登用し、5世紀末から6世紀ごろには部民制・氏姓制度による支配機構が成立し、国・県 (あがた) による地方統治組織が整えられ、大化の改新を経て律令国家へとつながっていった。大和朝廷。大和王権。
やまとそう【大和相/倭相】
日本流の観相。「帝 (みかど) 、かしこき御心に—をおほせて」〈源・桐壺〉
やまとだましい【大和魂】
1 日本民族固有の精神。勇敢で、潔いことが特徴とされる。天皇制における国粋主義思想、戦時中の軍国主義思想のもとで喧伝された。 2 日本人固有の知恵・才覚。漢才 (からざえ) 、すなわち学問(漢学)上の知識に対していう。大和心。「なほ才を本 (もと) としてこそ、—の世に用ゐらるる方も強う侍らめ」〈源・少女〉
やまとちょうてい【大和朝廷】
⇒大和政権
やまととじ【大和綴じ】
和装本の綴じ方の一。用紙を重ねてこよりなどで中綴じしてから前後に表紙をつけ、上下に穴を一つまたは二つずつあけ、その穴にひもを通して結んで綴じるもの。用紙の重ね方は綴葉装 (てつようそう) ・袋綴じなどの方法によるものもあり、また綴葉装を大和綴じとする説もある。結び綴じ。