おうぎだるき【扇垂木】
放射状に配置された垂木。禅宗様建築に用いられる。
おうぎづかい【扇使い】
扇を使うこと。扇であおぐこと。
おうぎながし【扇流し】
1 金や銀の美しい扇を川に流して興じる遊び。室町時代、大堰 (おおい) 川で行われたものに始まるという。 2 扇が水に流れていくさまを図案化した模様。
おうぎのが【扇の賀】
夏季に行われる長寿の祝い。
おうぎのはい【扇の拝】
平安時代、宮中で、孟夏 (もうか) の旬 (しゅん) に群臣を召して扇を賜った儀式。《季 夏》「庭の余花—に罷 (まか) り出づ/月斗」
おうぎのまと【扇の的】
扇を開いて竹の先に挟み、高く立てて弓の的にしたもの。
おうぎばこ【扇箱】
扇を入れる箱。特に、近世は足付きの台に載せて、祝いの贈り物にした。
おうぎばしょう【扇芭蕉】
ゴクラクチョウカ科の常緑高木。高さ10〜30メートル。葉は幹の先から左右2列に並んで出て、扇形になる。マダガスカル島の原産で、湿地に生え、葉鞘 (ようしょう) にたまる水を旅行者が利用したことから、旅人の木・旅人木 (りょじんぼく) ともいう。
おうぎばら【扇腹】
江戸時代、武士の刑罰の一。切腹と斬罪 (ざんざい) の中間の重さのもので、罰を受ける者が、短刀の代わりに三方 (さんぼう) に載せた扇を取って礼をするのを合図に介錯人が刀でその首を切る。扇子腹 (せんすばら) 。
おうぎひき【扇引き】
1 扇を福引のように引き当てる遊戯という。「—など人々にせさせむなどありし」〈讃岐典侍日記・下〉 2 二人が扇の端を親指と人さし指でつまみ、引き合う遊戯。扇相撲。「よい年をして螺 (ばい) 回し、—」〈浮・一代男・五〉