からすうり【烏瓜】
ウリ科の蔓性 (つるせい) の多年草。山野に生え、巻きひげで他に絡みつく。葉は手のひら状に浅く裂ける。雌雄異株。夏の夕方、花びらの縁が糸状に裂けた白い花をつけ、実は楕円形で赤く熟す。塊根からとるでんぷんは天瓜粉 (てんかふん) の代用。たまずさ。《季 秋》「紅 (くれなゐ) もかくては淋し—/蓼太」
からすおうぎ【烏扇】
《「烏扇 (うせん) 」を訓読みにした語》アヤメ科の植物ヒオウギの古名。「蓬生 (よもぎふ) は様異なりや庭の面 (おも) に—のなぞ茂るらむ」〈山家集・中〉
からすおどし【烏威し】
烏の止まるのを防ぐために、屋根に仕掛けたおどし縄。
からすがい【烏貝】
1 イシガイ科の二枚貝。湖沼にすみ、貝殻は楕円形で殻長約20センチ。殻表は黒く光沢があり、内面は真珠光沢が強い。肉は食用、殻はボタン・貝細工の材料。《季 春》「—三つ四つのせて舟戻る/泊月」 2 イガイの別名。
からすがしら【烏頭】
《「烏頭 (うとう) 」を訓読みにした語》馬の後脚の、外に向いてとがった関節。くわゆき。
からすがね【烏金】
《翌朝、烏が鳴くまでに返さなければならない金の意》日歩で借りて、借りた翌日にすぐ返すという条件の高利の金。
からすがみ【烏紙】
畳の縁布の下敷きに用いる紺黒色の和紙。
からすかんざえもん【烏勘左衛門】
1 《烏と同じ頭韻の「勘左衛門」を重ねて》カラスを人名に擬した語。 2 色の黒い人をあざけっていう語。
からすぐち【烏口】
製図用具の一。2枚のくちばし状の部分の間に墨汁を含ませて線を引くもの。
からすざ【烏座】
南天の小星座。主な4個の星が小さい四角形を作る。5月下旬の午後8時ごろ南中する。四つ星。学名 (ラテン)Corvus