たなかあかまろ【田中阿歌麿】
[1869〜1944]日本の湖沼学・陸水学の開拓者。東京の生まれ。ベルギーのブリュッセル大学で地理学を学ぶ。帰国後、全国の主要湖沼を科学的に調査。昭和6年(1931)日本陸水学会を創立。著「諏訪湖の研究」「野尻湖の研究」など。
たなかおうどう【田中王堂】
[1868〜1932]哲学者・評論家。埼玉の生まれ。本名は喜一。米国留学中にデューイの思想を学び、日本にプラグマティズム哲学を紹介。著「哲人主義」「我が非哲学」など。
たなかおおひで【田中大秀】
[1777〜1847]江戸後期の国学者。飛騨の人。号、千種園 (ちぐさえん) など。本居宣長 (もとおりのりなが) の門人。著「竹取翁物語解 (たけとりのおきなのものがたりかい) 」「土佐日記解」など。
たなかかくえい【田中角栄】
[1918〜1993]政治家。新潟の生まれ。昭和22年(1947)衆議院議員に当選。同47年首相に就任し、日中国交正常化を実現した。また、日本列島改造論を唱えたが、地価高騰や狂乱物価を招き破綻。同49年首相を辞職後、ロッキード事件で逮捕された。→三木武夫
たなかかつお【田中勝雄】
[1898〜1995]野球選手・監督。大阪の生まれ。早大の外野手で、首位打者を3度獲得。昭和9年(1934)には社会人野球チーム全大阪の監督となり、都市対抗野球でチームを優勝に導いた。
たなかぎいち【田中義一】
[1864〜1929]軍人・政治家。陸軍大将。山口の生まれ。原内閣の陸相として軍備拡張に尽力し、シベリア出兵を遂行。立憲政友会総裁を経て、昭和2年(1927)組閣。治安維持法改悪、共産党弾圧を行い、対中国積極外交を推進したが、張作霖 (ちょうさくりん) 爆殺事件の責任を負って総辞職。
たなかきぬよ【田中絹代】
[1909〜1977]映画女優。山口の生まれ。少女時代からスターの地位を確立、晩年まで第一線にあった。監督としても活躍。出演作「愛染かつら」「西鶴一代女」「サンダカン八番娼館・望郷」など。
たなかこういち【田中耕一】
[1959〜 ]技術者・生化学者。富山の生まれ。たんぱく質など生体高分子の質量分析法を開発し、平成14年(2002)ノーベル化学賞を受賞。博士などの学位をもたない一般会社員の受賞として話題になった。同年、文化勲章受章。
たなかこうたろう【田中耕太郎】
[1890〜1974]法学者。鹿児島の生まれ。東大教授。商法・法哲学に業績を残した。第二次大戦後は、文相・最高裁判所長官・国際司法裁判所判事などを歴任。文化勲章受章。著「世界法の理論」など。
たなかこみまさ【田中小実昌】
[1925〜2000]小説家。東京の生まれ。戦後の混乱期に風俗の世界に身を投じ、さまざまな職業を体験する。飄々 (ひょうひょう) としたユーモラスなタッチの中に人間の悲しさを描き出した。「浪曲師朝日丸の話」「ミミのこと」で直木賞受賞。他に「ポロポロ」「幻の女」など。チャンドラーなどの推理小説の翻訳も評価が高い。