さつまげた【薩摩下駄】
駒下駄に似た形で、台の幅が広く、白い太めの緒をすげた男性用の下駄。多く杉材で作る。
さつまこくぶ【薩摩国府】
鹿児島県国分地方から産する上質のタバコ。
さつまごよみ【薩摩暦】
江戸時代、薩摩藩で特に暦編集の役人を置いて作らせ、領内だけに用いられた暦。
さつまじょううん【薩摩浄雲】
[1595〜1672]江戸前期の古浄瑠璃の太夫。初世。山城または和泉の人。通称、虎屋次郎右衛門。別名、薩摩太夫など。剃髪して浄雲と号した。沢住検校 (さわずみけんぎょう) に師事。江戸に下り操り芝居を興行、豪快な芸風、派手な人形衣装や舞台で名声を得て、江戸浄瑠璃の祖といわれた。
さつまじょうふ【薩摩上布】
沖縄県宮古・八重山の諸島に産する上質の麻織物。苧麻 (ちょま) を手紡ぎにして織ったもの。もと琉球からの貢納物で、薩摩藩が販売した。
さつまじる【薩摩汁】
鶏肉・豚肉・大根・ごぼう・里芋・こんにゃくなどを煮込んだ味噌汁またはすまし汁。鹿児島の郷土料理で全国に広まった。《季 冬》
さつますぎ【薩摩杉】
屋久杉 (やくすぎ) の別名。
さつまにしき【薩摩錦】
マダラガ科のガ。体は青緑色、翅 (はね) に白・青・橙色の斑紋が散在し、ガの中でも美しく、昼飛性。九州・沖縄など南部にみられる。幼虫はヤマモガシの葉を食う。
さつまにんぎょう【薩摩人形】
薩摩に伝わる武者人形。紙製の鎧 (よろい) をつけ、両手がなく、鎧の袖に2本の矢をさし、薄板で作った馬にまたがっているもの。車がついている。
さつまのかみ【薩摩守】
1 薩摩国の長官。特に、平忠度 (たいらのただのり) をさすことが多い。 2 《「薩摩守忠度 (ただのり) 」を「ただ乗り」にもじって》乗り物に無賃で乗ること。また、その人。ただのり。「—を決め込む」 狂言。神崎の渡し守は秀句好きと教えられた出家が、「平家の公達 (きんだち) 薩摩守忠度 (ただのり) 」という句でただ乗りを試みるが、肝心の「忠度」という部分を忘れて失敗する。