出典:青空文庫
・・・頓て浮世の隙が明いて、筐に遺る新聞の数行に、我軍死傷少なく、負傷者何名、志願兵イワーノフ戦死。いや、名前も出まいて。ただ一名戦死とばかりか。兵一名! 嗟矣彼の犬のようなものだな。 在りし昔が顕然と目前に浮ぶ。これはズッと昔の事、尤もな、・・・ 著:ガールシンフセヴォロド・ミハイロヴィチ 訳:二葉亭四迷 「四日間」
・・・作家の或るもの、例えばイワーノフなどは革命当時の活力と火花のようなテンポを失い、無気力でいやに念入りな、個人的な心理主義的作風に陥って行ったのである。 これは危い時代であった。質のよい、若いプロレタリアートは自分等の階級の本当の芸術的表・・・ 宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」