あきかぜのきょく【秋風の曲】
箏曲(そうきょく)。光崎検校(みつざきけんぎょう)作曲、蒔田雁門(まきたがんもん)作詞により、天保年間(1830〜1844)に成立。段物と唄物とを併せた新形式で、歌詞は白居易の「長恨歌」に取材。
か【歌】
漢詩の一体。もとは歌謡形式の楽府(がふ)で、のちには「長恨歌」のように、古詩でも作られた。
顔色(がんしょく)無(な)し
《白居易「長恨歌」から》恐れや驚きのために顔色が青くなるさま。完全に圧倒されて手も足も出ないさま。「完璧な答えには試験官も—だ」 [補説]この意味で「かおいろなし」と読むのは誤り。
三千(さんぜん)の寵愛(ちょうあい)一身(いっしん)にあり
《白居易「長恨歌」で、楊貴妃について言われたところから》宮中にいる多数の女性の中で、ただ一人だけが天子の寵愛を受けていること。
しんせついしかわごえもん【真説石川五右衛門】
檀一雄の長編小説。昭和25年(1950)「新大阪新聞」で連載が開始。同年、「長恨歌」とあわせ第24回直木賞受賞。昭和26年(1951)映画化。
だん‐かずお【檀一雄】
[1912〜1976]小説家。山梨の生まれ。「日本浪漫派」に参加。奔放な生き方を貫き、無頼派と称された。「長恨歌」「真説石川五右衛門」で直木賞受賞。他に「リツ子・その愛」「リツ子・その死」「火宅...
はく‐きょい【白居易】
[772〜846]中国、中唐期の詩人。太原(山西省)の人。字(あざな)は楽天。号、香山居士。「新楽府(しんがふ)」など、平易流暢(りゅうちょう)な詩で、もてはやされた。日本の平安文学に影響を与え...
やまだ‐けんぎょう【山田検校】
[1757〜1817]江戸後期の箏曲(そうきょく)演奏家・作曲家。江戸の人。名は斗養一(とよいち)。幼時に失明して箏曲を学び、声楽本位の山田流箏曲を創始。語り物の要素の強い、江戸趣味に合った新曲...
よう‐きひ【楊貴妃】
[719〜756]《「貴妃」は女官の位の名》中国、唐の玄宗皇帝の妃。永楽(山西省)の人。初め玄宗の子寿王の妃。歌舞音曲に通じ、また聡明であったため、玄宗に召されて貴妃となり、寵を一身に集め、楊...