いささめ‐に
[副] 1 かりそめに。ちょっと。「—つけし思ひの煙こそ身をうき雲となりてはてけれ」〈篁物語〉 2 あからさまに。公然と。「鬱悒(いぶせ)く思へど、—告ぐべくもあらざれば」〈読・八犬伝・四〉
いさざ【魦】
1 ハゼ科の淡水魚。全長8センチくらい。琵琶湖特産で、主に秋、いさざ網とよぶ底引き網で漁獲し、鮨(すし)・飴煮(あめに)などにする。《季 冬》「道さむく量りこぼしの—踏む/青畝」 2 シロウオの別名。
いさ・ちる
[動タ上一]泣き叫ぶ。わめく。「なにしかも汝(いまし)は事寄させし国を治(し)らずて、哭(な)き—・ちる」〈記・上〉
い‐さつ【縊殺】
[名](スル)首をしめて殺すこと。
いさとよ
《「いさ」は感動詞、「と」は格助詞、「よ」は間投助詞》ためらったり、すぐには返答できなかったりするときに発する語。それはねえ。さあねえ。「—。さやうの人は三人これに有りしが、二人は召し返されて都...
いさ‐な【小魚/細小魚】
小さな魚。ざこ。一説に磯魚(いそな)の意とも。「浅瀬行く—とるとや夢にさへみぎはの鷺の眠り立つまは」〈草根集・六〉
いさ‐な【鯨/勇魚】
《枕詞「いさなとり」の「いさな」を「勇魚」と解してできた語》クジラの古名。いさ。〈書言字考節用集〉
いさな‐とり【鯨取/勇魚取】
[名]クジラを捕ること。捕鯨。《季 冬》「為(す)ることは異(かわ)らぬ—ながら」〈露伴・いさなとり〉
[枕]クジラを捕る意から、「海」「浜」「灘(なだ)」にかかる。一説に「いそな(磯魚)と...
いさなとりえことば【勇魚取絵詞】
江戸後期の書。国学者小山田与清(おやまだともきよ)による文政12年(1829)の跋(ばつ)があるが、著者未詳。天保3年(1832)刊。肥前国松浦郡生月(いきつき)島の益富又左衛門正弘の捕鯨と鯨処...
いさ‐は【斑葉】
1 植物の葉に白や黄などの斑点やすじのできたもの。斑(ふ)入りの葉。 2 ごましお頭のたとえ。「にん間(げん)も—だと、ごうせいおもしろ味があるのウ」〈魯文・安愚楽鍋〉