トルコ北西部の町。紀元前4世紀にマケドニア王国が建設した都市ニカイアに起源し、前1世紀より古代ローマ帝国の属州になった。11世紀にセルジュークトルコの最初の首都となったが、十字軍と東ローマ帝国により奪還された。13世紀にオスマン帝国の支配下となり、現名称で呼ばれるようになった。旧市街はローマ時代の城壁に囲まれ、劇場の遺跡があるほか、オスマン朝最古のハジュオズベクモスクや、緑色の尖塔をもつイェシルモスクなどが残っている。16世紀に隆盛したイズニク陶器の産地であり、特にタイルはオスマン朝建築の装飾に広く用いられた。