きき‐なら・う【聞き慣らふ】
[動ハ四]いつも聞いて耳慣れている。聞き慣れている。「幼くより—・ひ侍れど、その心知らぬこと侍り」〈徒然・一三五〉
きき‐なら・す【聞き慣らす/聞き馴らす】
[動サ四]聞いて耳に慣らす。よく聞いて知る。「月ごろ、など強ひても—・さざりつらむ」〈源・明石〉
きき‐な・れる【聞(き)慣れる/聞き馴れる】
[動ラ下一][文]ききな・る[ラ下二]何度も聞いて耳に慣れている。聞きつけている。「—・れた小学唱歌」
きき‐にく・い【聞き難い/聞き悪い】
[形][文]ききにく・し[ク] 1 聞き取るのが困難である。聞き取りにくい。聞きづらい。「—・い電話の声」 2 質問などするのがためらわれる。聞きづらい。「ここでは話が—・い」「—・いことをあえ...
きき‐にげ【聞き逃げ】
うわさなどを聞いただけで、恐れて逃げだすこと。「これは—し給ひたりと笑ひあへる」〈平家・五〉
忌諱(きき)に触(ふ)・れる
人のいやがることを言ったり、行ったりして、その人の機嫌をそこねる。「家元の—・れる」
きき‐のが・す【聞(き)逃す】
[動サ五(四)] 1 うっかりして聞き損なう。「講演を—・してしまった」 2 聞かないことにして済ます。「今回だけは—・してやろう」
騏驥(きき)の跼躅(きょくちょく)は駑馬(どば)の安歩(あんぽ)に如(し)かず
《「史記」淮陰侯伝から》すぐれた馬もぐずぐずしていれば、つまらない馬が静かに歩み続けるのに及ばない。すぐれた人も怠けていれば、平凡な人が努力するのに及ばないというたとえ。
きき‐はさ・む【聞き挿む】
[動マ四]小耳にはさむ。「—・んだる刀の行方」〈伎・色読販〉 [動マ下二]に同じ。「見むと思はばとあるを—・めて」〈かげろふ・上〉
きき‐はず・す【聞(き)外す】
[動サ五(四)] 1 聞き落とす。聞き漏らす。「一句でも巫女(くちよせ)のいうことを—・すまいとして」〈長塚・土〉 2 途中で、聞くのをやめる。「玉を二度取り返したといふはなし—・して胸ぐら取り...