とち‐ぐる・う【とち狂う】
[動ワ五(ハ四)]《「どちぐるう」とも》ばかみたいにふざける。ひどくたわむれる。「侯爵令嬢は人もなげに白場四三太郎氏と—・う」〈魯庵・社会百面相〉
とっ‐かか・る【取っ掛(か)る】
[動ラ五]《「とりかかる」の音変化》しはじめる。着手する。「仕上げに—・る」
とて‐も
[連語] 《格助詞「とて」+係助詞「も」》「とて」を強調する。 1 …と言っても。「げにこそ、心細き夕べに侍れ—、泣き給ひぬ」〈源・葵〉 2 …という際にも。…にも。「朝(あした)に起きさせ給...
とり‐ゆ【取り由/取り揺】
箏(そう)を弾奏するときの技法の一。右手で弾いたあと、左手の指でその弦をつまみ、右の方に引きよせて音を下げること。「つらつき美しげにて、—の手つき、いみじう作りたるものの心地するを」〈源・少女〉
どく‐ぎょ【毒魚】
毒をもつ魚。肉や内臓に毒があるフグ、とげに毒があるゴンズイ・カサゴ・エイなど。
ど‐め・く
[動カ四]がやがやと騒ぐ。どよめく。「高声ニ上モ無ゲニ—・イテ酒ヲ飲ム」〈日葡〉
なか‐なか【中中】
[形動][文][ナリ] 1 予想した程度を上回るさま。かなりなさま。「色もいいがデザインも—だ」「—な技倆者(やりて)だと見えるナ」〈魯庵・社会百面相〉 2 物事が予想したようには容易に実現し...
なが‐ま・る【長まる】
[動ラ五(四)]長くなる。からだを長く伸ばして横になる。「神経痛が起って、いかにも所在なげに—・っている時の」〈島木健作・生活の探求〉
ながめ‐まわ・す【眺め回す】
[動サ五(四)]まわりをひととおり眺める。「珍しげに—・す」
な‐ご【名子】
中世、荘園領主や名主に隷属した下層農民。地方によっては近世にも残り、本百姓に隷属した。下人(げにん)・被官・家抱(けほう)・作子(つくりご)などと同種の身分層。