心(こころ)を留(と)・める
1 気をつける。注意する。「道端の花にふと—・める」 2 愛着をもつ。気に入る。「松はゆたかに竹すなほなるやうにと—・め、手をしめて教ゆるは恋の手習ひ」〈浮・御前義経記・一〉
心(こころ)を捉(とら)・える
人の気持ちを自分の方へ引きつける。「生徒の—・えた授業」
心(こころ)を取(と)・る
人の気持ちにとりいる。機嫌をとる。「大和撫子(やまとなでしこ)をばさしおきて、まづ塵(ちり)をだに、など親の—・る」〈源・帚木〉
心(こころ)を引(ひ)・く
1 人が興味を起こすようにする。気を引く。「若者の—・くイベント」 2 気持ちを試そうとする。「なにげない話で相手の—・いてみる」
心(こころ)を開(ひら)・く
1 本心を明らかにする。心の奥底をうちあける。「—・いて語り尽くす」 2 親しい気持ちになる。うちとける。「あたたかい言葉に—・く」
心(こころ)を用(もち)・いる
いろいろ注意する。配慮する。「来客のもてなしに—・いる」
心(こころ)を以(もっ)て心(こころ)に伝(つた)・う
「以心伝心(いしんでんしん)」を訓読みにした言葉。
心(こころ)を遣(や)・る
1 心の憂さを晴らす。気晴らしをする。「花盛り、紅葉盛りなどにものし給ひて、心やり給ふ所あり」〈宇津保・春日詣〉 2 得意になる。思うままに事をする。「わが心得たる事ばかりを己(おの)がじし—・...
心(こころ)を許(ゆる)・す
気を許す。また、うちとける。「彼に—・したのがまちがいだった」「互いに—・した間柄」
心(こころ)を寄(よ)・せる
1 思いをかける。好意をいだく。「級友の一人にひそかに—・せる」 2 関心をもつ。熱中する。傾倒する。「音楽に—・せる」