うら【占/卜】
事物に現れる現象や兆候によって神意を問い、事の成り行きや吉凶を予知すること。うらない。うらえ。「武蔵野に占部(うらへ)かた焼きまさでにも告(の)らぬ君が名—に出にけり」〈万・三三七四〉
うらにわ‐の‐かみ【卜庭の神】
卜占(ぼくせん)をつかさどる神。太詔戸命(ふとのりとのみこと)と櫛真知命(くしまちのみこと)の二神で、延喜式にみえる。卜部の神。
うら‐はみ【卜食】
《「うらばみ」とも》亀の甲を焼いて占うとき、縦または横に裂ける筋目。縦を吉、横を凶とした。
うら‐ふみ【占文/卜書】
占い定めた事柄を記した文書。せんもん。うらのふみ。「吉平が自筆の—の裏に書かれたる御記(ぎょき)」〈徒然・一六三〉
うら‐べ【卜部】
律令制で、神祇官(じんぎかん)に仕えた職員。卜占(ぼくせん)による吉凶の判断をつかさどった。
うらべ【卜部】
姓氏の一。古来、卜占(ぼくせん)・祭祀(さいし)を職とした氏族。 [補説]「卜部」姓の人物卜部懐賢(うらべかねかた)卜部兼倶(うらべかねとも)卜部兼好(うらべかねよし)卜部季武(うらべのすえたけ)
うらべ‐かねかた【卜部懐賢】
鎌倉中期の神道家・古典学者。名は兼方とも。著「釈日本紀」など。生没年未詳。
うらべ‐かねとも【卜部兼倶】
⇒吉田兼倶
うらべ‐かねよし【卜部兼好】
⇒けんこう(兼好)
うらべ‐しんとう【卜部神道】
⇒吉田神道