いぬ‐じもの【犬じもの】
《「じもの」は接尾語》 1 犬のようなもの。転じて、取るに足りないもの。「昇如き—の為に恥辱を取ッた」〈二葉亭・浮雲〉 2 (副詞的に用いて)犬のように。「—道に臥してや命過ぎなむ」〈万・八八六〉
うぞう‐むぞう【有象無象】
1 取るに足りない種々雑多な人々。多く集まったつまらない連中。「—の輩(やから)」 2 「有相無相」に同じ。
おう‐じゃく【尩弱/尫弱】
[名・形動タリ] 1 体力・気力などが弱々しいこと。また、そのさま。柔弱。「—たる弓を敵のとりもて」〈平家・一一〉 2 貧しいこと。また、そのさま。「—の官人、たまたま出仕の微牛をとらるべきや...
かい‐じん【灰塵】
灰と塵(ちり)。取るに足りないもの、価値のないもののたとえ。
かす【滓/糟/粕】
[名] 1 液体をこしたあとに残ったり、液体を入れた容器の底に沈殿したりしたもの。おり。 2 よい所、必要な部分を取り去ったあとの残り。「食べ—」 3 役に立たないつまらないもの。最も下等なも...
かず‐な・し【数無し】
[形ク] 1 物の数ではない。取るに足りない。つまらない。また、はかない。「古(いにしへ)ゆ言ひ継ぎ来らし世の中は—・きものそ」〈万・三九七三〉 2 数限りがない。「ふりしけば—・くたまる白雪の...
数(かず)なら◦ず
物のかずではない。取るに足りない。数にもあらず。「身こそ—◦ねど、殿も御前近く召し使ひ給へば」〈源・玉鬘〉
河童(かっぱ)の屁(へ)
容易で何でもないこと、取るに足りないことのたとえ。水中の屁は勢いがないところからという。屁の河童。
餓鬼(がき)も人数(にんじゅ)
つまらない者でも、いれば、多少の効果があることのたとえ。また、取るに足りない者も多く集まれば、あなどりがたいことのたとえ。
き‐の‐はし【木の端】
木の切れ端。転じて、取るに足りないもの。「ただ—などのやうに思ひたるこそ、いといとほしけれ」〈枕・七〉