した‐もえ【下燃え】
1 炎が表に出ないで、物の下で燃えていること。 2 《「した」は心の意》心の中で思い焦がれること。「—に思ひ消えなむけぶりだにあとなき雲のはてぞ悲しき」〈新古今・恋二〉
しだり‐お【垂り尾】
長くたれた尾。「ひとり寝(ぬ)る山鳥の尾の—に霜おきまよふ床の月かげ」〈新古今・秋下〉
しちご‐ちょう【七五調】
1 和歌・歌謡・詩などで、7音句・5音句の順に繰り返す形式。また、それによって生じる韻律。 2 短歌で、五・七・五・七・七の第2句・第3句が緊密に続き、第3句で多く切れるもの。古今集以後発達した...
しっ‐きゃく【失脚】
[名](スル) 1 失敗したり陥れられたりして、地位や立場を失うこと。「失言がもとで大臣が—する」 2 《「脚」を金銭の意の「あし」に通わせて》かかった費用。失費。「さのみ—もかからず」〈浮・古...
しつ【質】
1 そのものの良否・粗密・傾向などを決めることになる性質。実際の内容。「量より—」「—が落ちる」 2 生まれながらに持っている性格や才能。素質。資質。「天賦の—に恵まれる」「蒲柳(ほりゅう)の—...
しの‐に
[副] 1 草木がぬれてなびくさま。また、心がしおれるさま。「秋の穂を—押しなべ置く露の消えかもしなまし恋ひつつあらずは」〈万・二二五六〉 2 しきりに。「あふ事はかたのの里のささの庵(いほ)—...
しのび‐に【忍びに】
[副]ひそかに。こっそり。「人を—相知りて、逢ひがたくありければ」〈古今・恋四・詞書〉
しば‐の‐いおり【柴の庵】
柴で屋根をふいた庵。転じて、粗末な家。しばのいお。しばいお。「まばらなる—に旅寝して」〈新古今・冬〉
しひん【詩品】
中国、六朝の梁の詩の評論書。3巻。鍾嶸(しょうこう)が、前漢から梁初にいたる五言詩の作者122人を上中下の三段階にランクづけして批評したもの。「古今和歌集」の真名序に影響を与えた。
しぶ・く【渋く】
[動カ四]順調に進まなくなる。滞る。「高瀬舟—・くばかりにもみぢ葉の流れて下る大井川かな」〈新古今・冬〉