じゅう‐えん【重縁】
1 親戚(しんせき)または婚姻の関係にある家と重ねて婚姻・縁組を行うこと。また、その相手の家。 2 深い因縁のあること。前世と現世の縁がかさなったもの。「他人同士親子となるは、よくよく他生の—と...
じょう‐ぎん【上銀】
純度の高い銀。上質の銀。「銀(かね)は奥の戸棚に—が五百目余り」〈浄・油地獄〉
じょうど‐すごろく【浄土双六】
絵双六の一。江戸時代に流行したもので、南閻浮洲(なんえんぶしゅう)を振り出しに浄土を上がりとする。賽(さい)には「南・無・分・身・諸・仏」の6字を刻み、悪い目を振ると地獄に落ち、よい目を振ると浄...
じょうはり‐の‐かがみ【浄玻璃の鏡】
仏語。地獄の閻魔(えんま)の庁にあって、死者の生前の善悪の行為を映し出すという鏡。転じて、鋭い眼識。「大蔵のお局さまの、—にかかり」〈逍遥・桐一葉〉
涼(すず)しき方(かた)
清らかで気分さわやかな世界。極楽浄土。地獄を焦熱の所とみるのに対していう。「いかなる所におはしますらむ。さりとも—にぞと思ひやり奉るを」〈源・総角〉
雀(すずめ)の巣(す)も構(く)うに溜(た)ま・る
雀が材料を少しずつ運んできて巣を作り上げるように、少しずつ貯蓄をしても積もり積もれば大きな額になる。「商人(あきんど)といふ者は一文銭も徒(あだ)にせず、—・る」〈浄・油地獄〉
ずつ‐な・し【術無し】
[形ク]《「ずちなし」の音変化》どうにもしようがない。せつない。つらい。じゅつない。「白髪蒼顔なる形も—・き事もよく相似たるを」〈四河入海・二一〉 「ああ—・い苦しいと悶えわななきそぞろ言」〈浄...
せいもん‐だて【誓文立て】
誓文を交わすこと。転じて、誓約すること。「親達へ孝行尽くし、逆らふまいとの—」〈浄・油地獄〉
せち‐べん【世知弁】
[名・形動ナリ] 1 《八難の一である「世智弁聡」の略》世渡りの知恵にたけていること。また、そのさま。「内々は—にて、心まさなく厳しく精練なりけるままに」〈米沢本沙石集・三〉 2 勘定だかいこと...
せめ‐く【責(め)苦】
精神的、肉体的に責めさいなまれる苦しみ。「地獄の—を負う」