かた‐くち【片口】
1 一方の人だけの言い分。「—では事の真相はわからない、と思い返して」〈里見弴・安城家の兄弟〉 2 一方にだけつぎ口のある長柄の銚子。 3 一方にだけつぎ口のある鉢。 4 馬の口取り縄を、左また...
かた‐ず・む【片ずむ/偏む】
[動マ五(四)]一方へかたよる。「右なら右、左なら左へ—・んだ揺れ方をしているような奴は」〈里見弴・多情仏心〉 [補説]「ずむ」の歴史的仮名遣いは未詳。「かたづむ」とも。
かたて‐にんぎょう【片手人形】
操り人形で、左手で胴を支え、右手で人形の右手を動かす使い方。人形の左手は動かさない。文楽の詰め人形や各地の民俗人形劇にみられる。
かたて‐や【片手矢】
左手(弓手(ゆんで))に矢をつがえた弓を持ち、射る準備を整えていること。また、その1本の矢。「—をはめて、矢筈(やはず)をとり」〈曽我・四〉
かた‐な【片名/偏名】
1 ㋐2字で成り立っている名の片方の字。偏諱(へんき)。「我が—に父が—を取って経春とつくべし」〈盛衰記・三六〉 ㋑俳号などで、2字以上の場合、略して1字を書くもの。例えば「去来」を「来」と記す...
かたな‐めい【刀銘】
刀剣の銘で、左腰に刃を上にして差したとき、茎(なかご)の差表(さしおもて)側になる方に彫ったもの。→太刀(たち)銘
かた‐に【片荷】
1 てんびん棒で前後に荷物を担ぐときの、片方の荷。 2 トラックの荷台やコンテナなどの積み荷の重量が、前後または左右に偏っている状態。 3 物流において、往路または復路のどちらか一方にしか荷物を...
かた‐ね【片寝】
1 からだの右側、または左側を下にして寝ること。「—ヲシテ腕ガシビレル」〈和英語林集成〉 2 鳥屋(とや)で一度羽根の生えかわった鷹。かたがえりの鷹。
かた‐はだ【片肌/片膚】
左右いずれか一方の肩の辺りを現すこと。また、その肩の辺り。⇔諸肌(もろはだ)。
かた‐びん【片鬢】
頭の左右いずれか一方の、わきの頭髪。