うっ‐ぷん【鬱憤】
外へ出さないで心の中に抑えている怒りや恨み。また、そういう気持ちが積もること。「—を晴らす」「善忠が所領を取りて左馬の助に申し与へんとするを—する折節なり」〈太平記・三五〉
かん‐ぷん【感憤】
[名](スル)「感奮(かんぷん)」に同じ。「法国(フランス)の尚書(チヤンセロル)、達凱肖(タゲーシヨー)の伝をよみて、—の志を生ぜしことを」〈中村訳・西国立志編〉
ぎ‐ふん【義憤】
道義に外れたこと、不公正なことに対するいきどおり。「金権政治に—を覚える」
げき‐ふん【激憤】
[名](スル)はげしくいきどおること。憤激。「私は—して伊藤の変節を腹の底から憎んだ」〈嘉村・途上〉
こう‐ふん【公憤】
社会の悪に対して、自分の利害をこえて感じる憤り。「—を覚える」⇔私憤。
こ‐ふん【孤憤】
自分一人で世間のありさまを憤ること。「満腔の—を漏らした」〈蘆花・思出の記〉
ざん‐ぷん【慙憤/慚憤】
[名](スル)恥じて、憤ること。
し‐ふん【私憤】
個人的な事柄でのいきどおり。個人としていだく怒り。「—を抱く」⇔公憤。
しょう‐ふん【小忿/小憤】
わずかな憤り。
せき‐ふん【積憤】
積もり積もったいきどおり。