えびす‐おうぎ【恵比須扇】
しめ飾りなどにつけて、新年の祝いに用いる粗末な作りの扇。伊勢国山田(三重県伊勢市)の産。
えびす‐まわし【恵比須回し】
近世、初春の祝福芸として、首にかけた箱の中で、恵比須の人形を舞わせて見せた大道芸人。摂津国西宮の夷宮(兵庫県西宮神社)をその根拠地とした。えびすかき。えびすまい。《季 新年》
え‐ほう【恵方/吉方】
その年の十干(じっかん)によって定められる、最もよいとされる方角。その方向に歳徳神(としとくじん)がいるとされる。吉方(きっぽう)。明(あ)きの方(かた)。《季 新年》「ひとすぢの道をあゆめる—...
えほう‐まいり【恵方参り】
元旦に恵方にあたる社寺に参詣して、その年の幸福を祈ること。恵方詣で。《季 新年》「めでたさや—の酔ひ戻り/秋桜子」
え‐よう【会陽】
岡山市の西大寺で、陰暦1月15日未明、修正会(しゅしょうえ)の結願(けちがん)として行われる裸押しの行事。吉井川で水垢離(みずごり)をとった裸の男たちが、神木(しんぎ)と称する棒を取り合う。正月...
えんじゅ‐さい【延寿祭】
奈良県橿原(かしはら)市にある橿原神宮で、元旦に行われる神事。高齢の参拝者に延寿盃、一般の参拝者に延寿箸を頒布し、これを受けると無病長寿を保てるとされる。《季 新年》
えんぶり【朳】
1 「えぶり(朳)」に同じ。 2 民俗芸能の一。青森県八戸(はちのへ)市およびその付近で、小正月、現在は2月17日に家々を回って、その年の豊作を祈念する舞。《季 新年》
おい‐の‐はる【老いの春】
1 晩春と人の老齢とを掛けていう語。「花鳥になほあくがるる心かな—とも身をば思はで」〈風雅・雑上〉 2 老いて迎える新春。《季 新年》「それも応(おう)是(これ)もおうなり—/涼菟」〈一幅半〉
おい‐ばね【追(い)羽根】
二人以上で、一つの羽根を羽子板でつき合う正月の遊び。追い羽子(はご)。《季 新年》
おおぶく‐ちゃ【大服茶】
元日に若水でたてた茶。梅干し・コンブなどを入れて飲み、縁起を祝う。福茶。《季 新年》「—昆布に長寿の味を飲む/句仏」