うい‐だち【初立ち】
1 幼児や鳥のひなが、初めて歩いたり飛んだりすること。「夏ばかり—すなるほととぎす巣には帰らぬ年はあらじな」〈宇津保・祭の使〉 2 久しぶりに外出すること。「内裏などにもあまり久しう参り侍らねば...
うえ‐ざま【上様/上方】
上のほう。上部。「衣—にひきかへしなどしたるもあり」〈枕・一二〇〉
うえ‐ぞうし【上雑仕】
「うえのぞうし」に同じ。「—、童(わらは)べども」〈能因本枕・九六〉
うえ‐の‐ぞうし【上の雑仕】
女御(にょうご)の入内(じゅだい)や五節(ごせち)などのとき、宮中に臨時に置かれて雑用を務めた女官。うえぞうし。「—、人のもとなる童(わらはべ)も」〈枕・九二〉
うえ‐の‐にょうぼう【上の女房】
天皇のそば近く仕え、身辺の世話をする女官。「御前に候ふ人々、—、こなた許されたるなど参りて」〈枕・二三〉
うえ‐や【上屋】
宮中で、天皇の御座所近くにある女官の詰め所。「ゆゆしさに—に隠れ伏しぬ」〈枕・八一〉
うか‐ねらう【窺狙ふ】
[枕]狩りで獣などの通った跡を見てねらうところから「跡見(とみ)」にかかる。「—跡見山雪のいちしろく」〈万・二三四六〉
うか・べる【浮(か)べる/泛かべる】
[動バ下一][文]うか・ぶ[バ下二] 1 浮かぶようにする。浮かばせる。「船を水に—・べる」⇔沈める。 2 外面に表す。表面に表し出す。「喜色を満面に—・べる」「涙を—・べる」 3 思い起こす。...
うき‐しま【浮島】
宮城県松島湾の塩竈浦にある島。[歌枕]「塩竈の浦の干潟(ひがた)のあけぼのに霞に残る—の松」〈続古今・春上〉
うきしま‐が‐はら【浮島ヶ原】
静岡県東部、愛鷹山(あしたかやま)南麓の田子ノ浦に沿う低湿地。富士川の戦いの際、平維盛(たいらのこれもり)の軍勢が水鳥の羽音に驚いて逃げた所という。[歌枕]「富士の嶺にめなれし雪の積もりきておの...