えい‐し・ぬ【酔ひ死ぬ】
[動ナ変]死にそうになるほど酔う。はなはだしく酔う。「従者どもの—・にたる者を剝ぎ取り」〈今昔・一六・二〇〉
おっ‐ち・ぬ【押っ死ぬ】
[動ナ五(四)]「死ぬ」の俗な言い方。「犬が急に—・んだ」
おもい‐し・ぬ【思ひ死ぬ】
[動ナ変]思い続けて死ぬ。恋い焦がれて死ぬ。「言ふことの恐(かしこ)き国そ紅の色にな出でそ—・ぬとも」〈万・六八三〉
こい‐し・ぬ【恋ひ死ぬ】
[動ナ変]恋しさのあまりに死ぬ。「—・なば誰(た)が名は立たじ世の中の常なきものといひはなすとも」〈古今・恋二〉
こごえ‐し・ぬ【凍え死ぬ】
[動ナ五][文][ナ四・ナ変]からだが冷えきって死ぬ。凍死する。「寒さで—・ぬ」《季 冬》
し・ぬ【死ぬ】
[動ナ五][文][ナ四・ナ変]《古くはナ行変格活用。室町時代ころからナ行四段活用が見られるようになり、江戸時代には二つの活用が並存。明治以降はナ行四段(五段)活用が一般的になったが、なお「死ぬる...
畳(たたみ)の上(うえ)で死(し)・ぬ
事故死や変死ではなく、あたりまえの死に方をする。
のたれ‐し・ぬ【野垂れ死ぬ】
[動ナ五][文][ナ四・ナ変]《「のたれじぬ」とも》道ばたなどに倒れ、そのまま死ぬ。また、それに似たみじめな死に方をする。野垂れ死にする。「このまま—・ぬのはごめんだ」
ひ‐し・ぬ【干死ぬ/乾死ぬ】
[動ナ五][文][ナ四・ナ変]飢えて死ぬ。餓死(がし)する。「三人も四人も子供が有っちゃ、親子—・ぬ外ない」〈木下尚江・良人の自白〉
ふえふけばひとがしぬ【笛吹けば人が死ぬ】
角田喜久雄の短編推理小説。昭和32年(1957)、「オール読物」誌に掲載。翌年、第11回日本探偵作家クラブ賞(のちの日本推理作家協会賞)を受賞。