念(ねん)もな・い
1 考えがあさはかである。もの足りない。「二度ともなれば—・きことぐせどもをぞ僅かにまねぶめる」〈無名抄〉 2 残念である。無念である。「敵に焼き殺されてありと言はれんずるは、—・き事なり」〈義...
ひいき‐へんば【贔屓偏頗】
《「ひいきへんぱ」とも》えこひいき。「老(おとな)、出頭、奉行になしては—の私ありて」〈仮・浮世物語・二〉
ひ‐かん【被官/被管】
1 律令制で、上級官庁に直属する下級官庁のこと。また、その官吏。 2 中世、官吏の私的な使用人、武家の家臣・奉行人および寺社の奉公人など。被官衆。 3 「被官百姓」の略。 4 近世、町家の下男・...
ふてき‐もの【不敵者】
大胆でおそれを知らない者。乱暴で無法な者。「—にて、武勇の心掛け人に勝れ」〈仮・浮世物語・三〉
ぶぎょう‐にん【奉行人】
奉行の任に当たる人。「家老(おとな)、出頭、—などの利欲に陥り」〈仮・浮世物語・二〉
へ・ぐ【剝ぐ/折ぐ】
[動ガ五(四)] 1 薄く削りとる。また、はがす。はぐ。「皮を—・ぐ」「床板を—・ぐ」 2 少し減らす。へずる。「知行ヲ—・グ」〈日葡〉 3 すばやく盗み取る。横取りする。「馬飼ひの者、それを...
ほつき‐あ・ぐ
[動ガ下二]金を全部つぎこむ。入れあげる。「博奕(ばくち)、傾城狂ひに一跡(=全財産)を—・げ」〈仮・浮世物語・三〉
まどい‐もの【惑ひ者】
1 落ち着き所のない者。浮浪人。「君の御出家候ひなば、御内(みうち)の上下、皆—になりなんず」〈平家・二〉 2 人の道から外れた者。「古今、あまたの—、或いは傾城(けいせい)を刺し殺して」〈仮・...
まわし【回し/廻し】
1 回すこと。回転させること。「皿—」「ねじ—」 2 人や物、また物事を、順に移したり送ったりすること。「患者のたらい—」「返済を翌月—にする」「後—」 3 からだに巻いたり、まとい着けたりする...
み‐うち【御内】
[名] 1 貴人の邸内。貴人の屋敷の内部。「侍ども、—に夜、討ちいったり、とて」〈平家・一二〉 2 殿様。主君。主人。「—只今機嫌悪しく候と申しければ」〈義経記・七〉 3 将軍の旗下に属する武...