ながめ【眺め】
1 見渡すこと。遠くまで見ること。また、その風景。眺望。「—のきく場所」「—が良い」 2 物思いにふけりながら見ること。和歌では多く「長雨(ながめ)」と掛けて用いる。「花の色は移りにけりないたづ...
ながめ‐あか・す【眺め明かす】
[動サ四]物思いにふけりながら夜を明かす。「御格子も参らで—・し給ひければ」〈源・須磨〉
ながめ‐い・る【眺め入る】
[動ラ五(四)] 1 じっと熱心に見る。見入る。「子供の寝顔を—・る」 2 深く物思いにふけりながら見る。「夕暮の空を—・りてふし給へる所に」〈源・夕霧〉
ながめ‐がち【眺め勝ち】
[形動ナリ]物思いに沈みながら見やることの多いさま。「ただならず—なり」〈源・空蝉〉
ながめ‐くら・す【眺め暮(ら)す】
[動サ五(四)] 1 眺めながら暮らす。「山を—・す」 2 物思いにふけりながら日を過ごす。和歌では、多く長雨(ながめ)の降り暮らす意に掛けて用いる。「起きもせず寝もせで夜を明かしては春のものと...
ながめ‐の‐そら【眺めの空】
物思いに沈みながら見る空。「心の通ふならば、いかに—も物忘れし侍らむ」〈源・賢木〉
ながめ・ふ【眺め経】
[動ハ下二]物思いに沈みながら月日を過ごす。和歌では多く「長雨(ながめ)降る」と掛けて用いる。「我が宿の嘆きの下葉色ふかく移ろひにけり—・ふるまに」〈かげろふ・上〉
ながめ‐まわ・す【眺め回す】
[動サ五(四)]まわりをひととおり眺める。「珍しげに—・す」
ながめ‐もの【眺め物】
眺めて楽しむもの。眺める価値のあるもの。「一生の—ながら、女の姿過ぎたるはあしからめ」〈浮・一代女・三〉
ながめ‐や・る【眺め遣る】
[動ラ五(四)]はるか遠くを眺める。また、その方向へ目を向けて見る。「空のかなたを—・る」「物音のする方を—・る」