こけ‐の‐いおり【苔の庵】
苔の生えた古いいおり。転じて、僧・隠者などの住む粗末な住まい。こけのいお。「まれに来て聞くだに悲し山がつの—の庭の松風」〈金槐集・下〉
こけ‐の‐ころも【苔の衣】
1 地を覆う苔を衣にたとえていう語。こけごろも。「白露の朝(あした)夕べにおく山の—は風もさはらず」〈新古今・雑中〉 2 僧・隠者などの着る粗末な衣服。こけごろも。こけのたもと。こけのきぬ。「男...
こけ‐の‐とぼそ【苔の枢】
僧・隠者などの住む、粗末な家の戸。「独り行く袖より置くか奥山の—の路の夕露」〈金槐集・上〉
こけ‐むしろ【苔筵】
[名] 1 苔が一面に生えているさまを、むしろに見立てていう語。こけのむしろ。「み吉野の青根が峰(みね)の—誰か織りけむ経緯(たてぬき)なしに」〈万・一一二〇〉 2 山中のわび住まいの、粗末な...
こもばり‐しばい【薦張り芝居】
薦張りの芝居小屋。また、そこで興行する粗末な芝居。
こ‐や【小屋】
1 小さくて粗末な建物。仮に建てた簡単な造りの小さな建物。「掘っ建て—」 2 雑物や家畜を入れておく簡単な建物。「物置—」「うさぎ—」 3 《もと仮設の粗末な建物であったところから》芝居・見世物...
さい‐こん【菜根】
1 野菜の根。大根やいもの類。 2 粗末な食事。粗食。
ささ‐やか【細やか】
[形動][文][ナリ] 1 形や規模があまり大げさでなく、控えめなさま。「—な商売をはじめる」「—に暮らす」 2 形ばかりで粗末なさま。わずかなさま。多く、謙遜して用いる。「—な送別会」「—な贈...
さ‐とう【左道】
《「さどう」とも。昔、中国では右を尊び、左を正しくないとしたところから》 1 正しくない道。邪道。「—の論」 2 不都合であること。不謹慎であること。「葦原国の帝、あまりに御心—にて、十郎姫が姿...
さんびゃく‐だな【三百店】
家賃がきわめて安い、粗末な借家。「—に新造(しんざう)とさしむかひ」〈柳多留・二一〉