たま‐の‐い【玉の井】
よい水の出る井戸。また、井戸の美称。たまい。「我ならぬ人にくますな行きずりに結び置きつる—の水」〈風雅・雑中〉 [補説]地名・曲名別項。→玉の井(地名) →玉井(曲名)
ちゃ‐き【茶気】
1 茶道の心得。 2 浮世ばなれした気質。風雅の気味。 3 人を茶化すような性質。ちゃめっけ。
ちゃ‐み【茶味】
1 たてた茶の味。また、茶道の味わい。 2 風雅なおもむき。「—のあるもてなし」
つき‐はな【月花】
1 月と花。また、それらに代表される風雅な物事。「—はさらなり、風のみこそ、人に心はつくめれ」〈徒然・二一〉 2 賞翫(しょうがん)したり寵愛(ちょうあい)したりするもののたとえ。「その女はひと...
つれづれぐさ【徒然草】
鎌倉時代の随筆。2巻。吉田兼好著。元徳2〜元弘元年(1330〜1331)ごろ成立か。随想や見聞などを書きつづった全244段(一説では243段)からなる。無常観に基づく人生観・世相観・風雅思想など...
ながれ‐の‐すえ【流れの末】
1 流れてゆく末の方。下流。「よどみしもまた立ち帰る五十鈴川—は神のまにまに」〈風雅・神祇〉 2 血筋などを受け継ぐ人。子孫。末流。「—のわれらまで、豊かに住めるうれしさよ」〈謡・養老〉
なさけ【情け】
1 人間味のある心。他人をいたわる心。人情。情愛。思いやり。「武士の—」「浮き世の—」→御情(おなさ)け 2 男女の情愛。恋情。また、情事。いろごと。「深—」「薄—」 3 風情。おもむき。あじわ...
はつ‐しお【初入】
1 染め物を初めて染め液に浸すこと。ひとしお。 2 草木の葉が春や秋に色づき始めること。「浅みどり—染むる春雨に野なる草木ぞ色まさりける」〈風雅・春中〉 3 涙で袖の色が変わること。嘆き悲しむさ...
はなぬすびと【花盗人】
狂言。桜の枝を盗み折ろうとして捕らえられ、桜の幹に縛りつけられた男が、歌を詠んで、その風雅のゆえに許される。 乃南アサの短編小説、および同作を表題作とする小説集。小説集は平成10年(1998...
ひと‐しぼり【一絞り】
1 ひとしきり雨が降ること。「—雨は過ぎぬる庭の面に散りて移ろふ萩が花ずり」〈風雅・秋上〉 2 絞らなければならないほど着物がぬれること。ずぶぬれになること。「是はいかな事—になった。耳へも水が...