至(いた)り深(ふか)・し
1 思慮が深い。心づかいが行き届いている。「—・き御心にて、もしかかる事もやと思すなりけり」〈源・野分〉 2 造詣(ぞうけい)が深い。「言の葉筆づかひなどは、人より殊になまめかしく、—・う見えた...
いちや‐ずし【一夜鮨】
軽く塩をした小魚または魚の小片と塩飯とを交互に重ね、一晩押しをして味をなじませた鮨。酢飯と酢締めの魚とを用いるものもある。早鮨。《季 夏》「蓼の葉も紅葉しにけり—/一茶」
いっ‐きょう【逸興】
[名・形動ナリ] 1 特別に興味深いこと。また、そのさま。「この道は、もし四道の間に—のすぐれたるか」〈海道記・序〉 2 ちょっと変わったおもしろみ。また、そのさま。「不思議に思ひて見れば—なる...
いつく・し【厳し/美し/慈し】
[形シク]《「稜威(いつ)奇(く)し」の意という》 1 神や天皇または貴人の威力が強く激しいさま。いかめしくおごそかである。「そらみつ大和の国は皇神(すめがみ)の—・しき国」〈万・八九四〉 2 ...
いて‐ぞら【凍て空】
凍りつくように寒い冬の日の空。《季 冬》「—の鳴らざる鐘を仰ぎけり/蛇笏」
いで【井手】
京都府南部、綴喜(つづき)郡の地名。左大臣橘諸兄(たちばなのもろえ)が別荘を置いた所。西流する玉川は山吹と蛙の名所として知られた。[歌枕]「かはづなく—の山吹散りにけり花のさかりにあはましものを...
いとな・む【営む】
[動マ五(四)]《形容詞「いとなし」の動詞化》 1 忙しく物事をする。怠ることなく励む。「社会生活を—・む」 2 生活のための仕事をする。経営する。「旅館を—・む」 3 神事・仏事などを行う。「...
いど‐がえ【井戸替え】
井戸水をすっかりくみ出して中を掃除をすること。古くから夏の行事として行われた。井戸さらえ。さらし井。《季 夏》「—のをはりし井戸を覗きけり/草城」
いどみ‐ごと【挑み事】
争い事。勝負事。「仏の御弟子達もかくの如き—をし給ふなりけり」〈今昔・三・五〉
いなおおせ‐どり【稲負鳥】
古歌に詠まれた秋の鳥。稲刈り時に飛来するという。呼子鳥(よぶこどり)・百千鳥(ももちどり)とともに古今伝授三鳥の一。セキレイ・トキ・スズメ・バン・クイナなどとする諸説があるが、実体は不明。「山田...