にゅう‐じ【入寺】
1 僧または住職として寺にはいること。 2 真言宗における僧侶の階級。阿闍梨(あじゃり)の下、衆分(しゅぶん)の上にあたるもの。入寺僧。「東寺の—になりて拝堂しけるに」〈今昔・二八・九〉
ねこ‐おろし【猫下ろし】
猫が物を食い残すこと。また、その食い残した物。「猫殿は小食(せうじき)におはしけるや。聞こゆる—し給ひたり」〈平家・八〉
ねんじ‐い・る【念じ入る】
[動ラ四]深く心の中で祈る。「所々に誦経などし、—・りてぞおはしける」〈大鏡・師尹〉
のけ‐えもん【仰け衣紋】
「抜き衣紋(えもん)」に同じ。「羽織は…—にぞ着なしける」〈仮・竹斎・下〉
は・ぐ【矧ぐ】
[動ガ五(四)]矢竹に羽をつけて矢を作る。「矢を—・ぐ」
[動ガ下二]弓に矢をつがえる。「太刀抜き、矢—・げなどしけるを」〈徒然・八七〉
はじ‐がわ・し【恥ぢがはし】
[形シク]恥ずかしそうである。気恥ずかしい。「たちまち野干(やかん)の姿をあらはしけるこそ—・しけれ」〈ひとりね・上〉
はだ‐がたな【肌刀/膚刀】
懐中に持つ小さな刀。懐剣(ふところがたな)。「懐を探しけるに、案のごとく—をさしてあり」〈浮・武家義理・二〉
ば‐じょう【馬上】
《古くは「ばしょう」》 1 馬の上。また、馬に乗っていること。「—の人となる」 2 馬に乗ること。乗馬。「—を聞き給へば、それもえ乗りませぬと言ふ」〈咄・御前男〉 3 騎馬武者。「—二十八万五千...
ひき‐いれ【引(き)入れ】
1 引き入れること。誘ったり導いたりして中に入れること。 2 元服の儀式のとき、冠をかぶらせること。また、その役をする人。烏帽子親(えぼしおや)。「—には閑院内大臣ぞおはしましける」〈栄花・初花〉
ひたた・く【混く】
[動カ下二] 1 雑然とする。「人しげく—・けたらむ住まひは」〈源・須磨〉 2 しまりなく乱れている。「—・けて歩ませ給ふこと、またなきことになむおはしましける」〈栄花・峰の月〉 3 混同する。...