へちま【糸瓜/天糸瓜】
1 ウリ科の蔓性(つるせい)の一年草。巻きひげで他に絡みつく。葉は手のひら状に浅く裂けていて、長い柄をもつ。夏から秋、黄色い雄花と雌花とを開き、濃緑色の実を結ぶ。実はふつう長さ約60センチの円柱...
へちま‐えり【糸瓜襟】
後ろから前まで刻みがなく、やや丸みを帯びた細長い襟。形がヘチマに似るところからいう。タキシードやガウンなどに用いる。
へちま‐き【糸瓜忌】
正岡子規の忌日。9月19日。絶筆の「糸瓜咲て痰のつまりし仏かな」など3句にヘチマが詠み込まれていることから。《季 秋》
へちま‐すい【糸瓜水】
ヘチマの茎を切り、切り口から出る水を採ったもの。化粧水やせき止め、やけどの治療などに用いる。
へちま‐ぞうり【糸瓜草履】
さらして白くしたヘチマの実の繊維を重ねて作った草履。
へちま‐の‐かわ【糸瓜の皮】
1 ヘチマの果実の外皮。 2 ヘチマの果実から外皮や種子を取り去って、繊維だけにしたもの。垢(あか)すりや靴の底敷きなどに用いる。 3 「へちま2」に同じ。「恩も礼義も忠孝も死ぬる身には—」〈浄...
糸瓜(へちま)の皮(かわ)とも思(おも)わない
つまらないものとも思わない。少しも気にかけない。
へちま‐やろう【糸瓜野郎】
ぶらぶらしてなんの役にも立たない男をののしっていう語。のらくら者。
へち‐むくり
「へちゃむくれ」に同じ。「皆が不承知ならおれ独りでするわえ。—めら」〈滑・八笑人・五〉
へちゃ‐むくれ
役に立たぬ者、意気地なしなどをののしっていう語。へちむくり。