むじょう‐こう【無常講】
互いに掛け金を積んでおき、葬儀の費用に充てる互助組織。「よく聞けば死ぬるを急ぐ—」〈新増犬筑波集・上〉
むじょう‐ごころ【無常心】
「無常気」に同じ。「浮き世の頼み涙にくれ、—や入相(いりあひ)の鐘」〈浄・寿の門松〉
むじょう‐しょ【無常所】
墓場。墓地。「神明寺の辺に—設けて侍りけるが」〈拾遺・雑上・詞書〉
むじょう‐しょうがく【無上正覚】
仏語。最上の完全な悟り。阿耨多羅三藐三菩提(あのくたらさんみゃくさんぼだい)。無上菩提。無上正等覚。
むじょう‐しょうとうがく【無上正等覚】
「無上正覚(むじょうしょうがく)」に同じ。
むじょう‐じんそく【無常迅速】
仏語。人の世の移り変わりがきわめて速いこと。人の死が早く来ること。
むじょう‐そん【無上尊】
釈迦(しゃか)、または仏の尊称。
むじょうということ【無常といふ事】
小林秀雄の評論。日本の古典文学にまつわる随筆で、初出は昭和17年(1942)。昭和21年(1946)刊行。
むじょう‐どう【無上道】
仏語。この上なくすぐれた道。仏道。最高の悟り。
むじょう‐の‐かぜ【無常の風】
人の生命を消滅させる無常の理法を、花を散らし灯火を消す風にたとえていう語。「—に誘はれ、ただいま冥土へ赴く」〈虎明狂・朝比奈〉