む‐けい【無形】
[名・形動]形として現れないこと。また、そのものや、そのさま。「有形—」⇔有形。「—なる情緒をしもいとつまびらかに写せしゆえなり」〈逍遥・小説神髄〉
目(め)もすまに
目も休めずに。目も離さずに。「—守るしなひのひまをなみとける御法のきしもいとなし」〈散木集・六〉
胸(むね)塞(ふた)が・る
「胸がふさがる」に同じ。「ありがたきにもいとど—・る」〈源・帚木〉
ものなれ‐よ・る【物慣れ寄る/物馴れ寄る】
[動ラ四]なれ親しんで近くに寄る。なじむ。「我も人もいとあしかるべきことと思ひ知りて—・ることもなかりけり」〈源・匂宮〉
ふしゃく‐しんみょう【不惜身命】
仏語。仏道修行のためには身命も惜しまないこと。死をもいとわない決意。「法華経」譬喩品などにある語。
もん‐ど【主水】
《「もいとり(水取)」の音変化》「主水司(もんどのつかさ)」の略。→しゅすいし(主水司)
ふた・ぐ【塞ぐ】
[動ガ四] 1 「ふさぐ」に同じ。「耳を—・ぎてぞありつる」〈枕・八七〉 2 韻塞(いんふた)ぎをする。「—・ぎもて行くままに、難き韻の文字どもいと多くて」〈源・賢木〉 [動ガ下二] 1 ...
ひし‐め・く【犇めく】
[動カ五(四)] 1 大勢の人が1か所にすきまなく集まる。また、集まって騒ぎたてる。「観衆が—・く」 2 ぎしぎしと音がする。「ものの—・き鳴るもいと恐ろしくて」〈枕・一二五〉
た・める【矯める/揉める/撓める】
[動マ下一][文]た・む[マ下二] 1 曲がっているものを伸ばしたり、まっすぐなものを曲げたりして、形を整える。また、曲げて、ある形をつくる。「籤(ひご)を—・める」「—・めて枝ぶりをよくする」...
などて‐か【何どてか】
[連語]《「か」は係助詞》どうして…だろうか。「世の中もいと常なきものを、—さのみは思ひ悩まむ」〈源・若菜上〉