そ‐こ【其処/其所】
[代] 1 中称の指示代名詞。聞き手に近い場所、また、聞き手と話し手の双方が承知している場所・事柄をさす。 ㋐その場所。「—にある袋」 ㋑その点。その事。「—がむずかしいところだ」 ㋒その局面。...
そこ‐いら【其処いら】
[代]中称の指示代名詞。 1 「そこら1」に同じ。「—を散歩する」 2 「そこら2」に同じ。「—の事情はどうなった」 [名]「そこら」に同じ。「四〇か—の男」
そこ‐かしこ【其処彼処】
[代]指示代名詞。あちこち。方々。「部屋の—に本が散らばっている」
そこ‐ここ【其処此処】
[代]指示代名詞。 1 あちこち。いたるところ。「車が—で立ち往生している」 2 そのところと、このところ。「天離(あまざか)る鄙(ひな)にしあれば—も同じ心そ」〈万・四一八九〉
そこ‐そこ【其処其処】
[代]指示代名詞。 1 どこそこ。その場所を明示しないでいう。「御車は門の下に、御供の人は—に」〈徒然・一〇四〉 2 そこにもここにも。すみからすみまで。なにもかも。「—気のつく職人の」〈浄・氷...
そこ‐で【其処で】
[接] 1 前述の事柄を受けて、次の事柄を導く。それで。そんなわけで。「いろいろ意見された。—考えた」 2 話題をかえたり、話題をもとにもどしたりすることを示す。さて。「—一つお願いがあります」
其処(そこ)とな・し
どこと特定するわけでなく、全体にわたっている。一帯にわたっている。「—・く山路は雪にうづもれて名を頼みこし白川の関」〈夫木・二一〉
其処(そこ)とも知(し)ら◦ず
どこをどうということもなく。どこともわからない。「思ふどち—◦ず行き暮れぬ花の宿かせ野辺のうぐひす」〈新古今・春上〉
そこ‐どころ【其処所】
[名](あとに打消しの語を伴って用いる)それどころ。「娘は—で無いから頻りに迫る」〈風葉・青春〉 [代]中称の指示代名詞。 1 どこそこの所。「—ともなくいみじく苦しくし給ひて」〈源・若菜下...
そこ‐な【其処な】
[連体]《「そこなる」の音変化》そこにいる。そこにある。そこの。「顔を上げて—男女(ふたり)を見ることが出来ぬ」〈鏡花・高野聖〉