おいみ‐まつり【御忌祭(り)】
祭りのための物忌みが、それ自体で祭事となったもの。山口県・島根県などに多い。山口県下関市の忌宮(いみのみや)神社では、氏子が12月7日から15日まで、鳴り物・夜業などを避けて謹慎生活をする。
おおみ【大忌】
《「おおいみ」の音変化》 1 「荒忌み」に同じ。 2 神事に奉仕する官人で、占いによって小忌(おみ)に選ばれない人々。 3 荒忌みの際に着る服。
おお‐ものいみ【大物忌(み)】
伊勢神宮で、朝夕の大御食(おおみけ)に奉仕した神官。→物忌み
お‐ひらき【御開き】
1 祝宴や会合などが終わること。「終わる」「閉じる」などというのを忌んでいう。「—にする」 2 落ち延びることをいう忌み詞。「まづ筑紫へ—候へかし」〈太平記・一五〉
おみ‐ごろも【小忌衣】
物忌みのしるしとする清浄な上着。大嘗祭(だいじょうさい)・新嘗祭(しんじょうさい)などに奉仕する小忌人(おみびと)や祭官などが装束の上に着る。白布に花鳥草木などの文様を青摺(あおず)りにし、右肩...
おり‐あ・し【折悪し】
[形シク]時機が悪い。あいにくである。「院の御忌みさしあひて、いと—・しくて、なに事の栄(は)えもなし」〈夜の寝覚・五〉
かがみ‐びらき【鏡開き】
1 《「開き」は「割り」の忌み詞》正月11日(もと20日)に鏡餅(かがみもち)を下ろし、雑煮や汁粉にして食べること。武家では、男子は具足に、女子は鏡台に供えた鏡餅を手や槌(つち)で割り砕いた。町...
かき‐もち【欠(き)餅】
1 餅を薄く切って干したもの。焼いたり油で揚げたりして食べる。 2 正月の鏡餅を、刃物で切るのを忌み、手や槌(つち)で欠いて割ったもの。《季 冬》
かけ‐おび【掛(け)帯】
1 社寺参詣の女性が、物忌みのしるしとして用いた赤い帯。赤色の絹を畳み、胸の前に掛け、背後で結んだもの。 2 近世の女子の盛装に用いた裳(も)のひも。裳の大腰につけ、肩に掛けて胸の前で結ぶもの。
かざし‐ことば【翳し詞】
忌み詞の一。俳諧などで、正月三が日の間に、物の名を忌み、呼びかえて使う言葉。「雨」を「おさがり」、「寝る」を「いねつむ」、「おきる」を「いねあぐ」という類。