せ‐こ【背子/兄子/夫子】
1 女性が男性を親しんでいう語。 ㋐夫や恋人をさす語。「我が—にまたは逢はじかと思へばか今朝の別れのすべなかりつる」〈万・五四〇〉 ㋑兄弟姉妹の間で兄または弟をさす語。「我が—を大和へ遣るとさ夜...
せ◦す【為す】
[連語]《動詞「す(為)」の未然形+上代の尊敬の助動詞「す」》なさる。したまう。「こもりくの泊瀬小国(はつせをぐに)によばひ—◦す我が天皇(すめろき)よ」〈万・三三一二〉
せせなぎ【溝】
《古くは「せせなき」》 1 「せせらぎ」に同じ。「数罟(さくこ)の細密なるを以て—たなもとまで魚の小さいを捕るは」〈四河入海・一三〉 2 どぶ。下水。せせなげ。「我が首討って溝(みぞ)—へも踏み...
せっけい‐じ【雪蹊寺】
高知市長浜にある臨済宗妙心寺派の寺。山号は少林山。延暦年間(782〜806)に空海が創建。初め高福寺、のち慶雲寺と称し、安土桃山時代に月峰が中興して臨済宗となる。長宗我部(ちょうそかべ)氏の菩提...
せついっさい‐うぶ【説一切有部】
部派仏教(ぶはぶっきょう)20部のうちの一派。開祖は迦多衍尼子(かたえんにし)。論を中心とし、生命の中心的な我は空であるが存在を構成する実体は在るなどと主張。一切有部。有部。
せつ‐ど【節度】
1 行き過ぎのない適当な程度。ほどあい。「—のある生活」「—を守る」 2 指図。指令。下知(げち)。「我が—に違ひ、国事を誤る者あらば」〈竜渓・経国美談〉 3 天皇が将軍に出征を命じたとき、その...
せ‐の‐きみ【背の君/兄の君/夫の君】
「せ(兄)」の敬称。「流らふるつま吹く風の寒き夜に我が—はひとりか寝(ぬ)らむ」〈万・五九〉
せめ・ぐ【鬩ぐ】
[動ガ五(四)]《古くは「せめく」とも》 1 互いに憎み争う。「我が先へ汝(そなた)は後にと兄弟争い—・いだ末」〈露伴・五重塔〉 2 責め苦しめる。「老いぬとてなどかわが身を—・ぎけむ老いずは今...
セルフ‐メディケーション【self-medication】
自己治療。軽い病気や怪我(けが)を医師の治療を受けることなく、買薬などを使って自分で治療すること。
せ‐ろ【夫ろ/兄ろ】
「せこ(夫子)」の上代東国方言。「多由比潟潮満ち渡るいづゆかもかなしき—が我(わ)がり通はむ」〈万・三五四九〉